エアコンを使っていると、ふと気になるのが「電気代」。特に夏や冬に高額な請求書が届いて驚いたことはありませんか?その原因、もしかしたら室外機の使い方にあるかもしれません。
実は、エアコンの電力消費の多くは「室外機」が担っており、その使い方や設置環境によって、電気代が大きく変わるのです。
この記事では、誰でもすぐにできる節電テクニックから、プロが教える本格的な対策、さらにはおすすめの便利グッズまでをわかりやすく解説します。室外機を見直して、賢く電気代を節約しましょう!
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室外機の電気代が高くなる理由とは?
室外機の仕組みを簡単に解説
エアコンの室外機は、家の外に設置されている大きな箱のような機械です。実はこの室外機こそが、エアコンの心臓部とも言える存在で、室内の熱を外に逃がす大事な役割を持っています。冷房のときには部屋の中の熱を外に出し、暖房のときには外の空気から熱を取り込んで室内に送り込みます。つまり、室外機は常に空気の熱を移動させているのです。
この熱の移動を行うために、室外機には「コンプレッサー」と呼ばれる装置があり、これが大量の電力を使う原因のひとつです。冷媒ガスを圧縮したり、外気と熱交換をしたりする際に、エネルギーが必要となるため、室外機が頑張れば頑張るほど電気代が高くなってしまうのです。
さらに、外の気温や湿度、室外機の周りの環境なども影響します。夏の猛暑日や冬の極寒日には、エアコンの効きが悪くなり、室外機がフル稼働することになるので、電気代も自然と高くなるというわけです。
電気代がかさむ主な要因
室外機が原因で電気代が上がる主な要因は、大きく分けて以下の3つです。
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室外機の設置環境が悪い
風通しが悪く、熱がこもる場所に設置されていると、冷却効率が下がり無駄な電力を消費します。 -
メンテナンス不足
ほこりやゴミがフィルターやファンにたまると、冷却能力が落ちて無駄な電力がかかります。 -
古いエアコンの使用
年数が経ったエアコンはエネルギー効率が悪く、同じ温度設定でも新しい機種よりも電力を多く使ってしまいます。
これらが重なると、毎月の電気代が大幅に上がる可能性があります。
夏と冬で違う?季節ごとの消費電力
冷房と暖房で、実はエアコンの消費電力は大きく異なります。一般的には暖房のほうが多くの電力を使うと言われています。
冬は外の気温が低いため、外気から熱を取り込むのが難しく、室外機のコンプレッサーがより多くの力を必要とします。また、霜がついた室外機を自動的に溶かす「霜取り運転」も行われるため、電気の消費が増えるのです。
一方、夏の冷房時も猛暑の日には外気温が高すぎて、熱を効率よく逃がせず、こちらも電力をたくさん使ってしまいます。つまり、エアコンの使用量が増える時期ほど、室外機もたくさん働き、電気代が高くなるというわけです。
室内機との関係と誤解しやすいポイント
多くの人が「エアコン=室内機」と思いがちですが、実は室内機だけで空気を冷やしたり温めたりしているわけではありません。室内機はあくまで空気の吹き出し口であり、実際に熱を処理しているのは室外機です。
室内機のフィルター掃除や温度設定の工夫ももちろん大切ですが、室外機の環境を整えなければ、本当の節電にはつながりません。この点は意外と見落とされがちなので、ぜひ意識しておきましょう。
実際の電気代はどれくらい?目安を紹介
では実際に、エアコンの使用によってどれくらいの電気代がかかっているのでしょうか?以下の表は、一般的な家庭用エアコン(2.8kW)を1日8時間、1ヶ月間使用した場合の目安です。
季節 | 平均使用時間 | 月間電気代目安(約) |
---|---|---|
夏(冷房) | 約8時間/日 | 3,000円〜5,000円 |
冬(暖房) | 約8時間/日 | 5,000円〜7,000円 |
※使用環境や機種によって大きく変動します。
こうした電気代の多くを占めるのが、室外機の動作に使われるエネルギーです。だからこそ、室外機の工夫が節電のカギとなります。
今すぐできる!室外機の節電テクニック
日陰に設置するだけで変わる!
夏場の室外機は、直射日光を浴びると一気に温度が上がり、冷却効率が落ちてしまいます。そのため、日陰に設置するだけで、消費電力が10%以上下がるというデータもあります。これは、室外機が吸い込む空気の温度が低くなり、効率よく熱を放出できるようになるためです。
もしすでに直射日光の当たる場所に設置している場合は、「すだれ」や「室外機カバー」を活用するのがおすすめです。ただし、通気性を妨げるようなカバーは逆効果になることもあるので、熱がこもらないタイプを選ぶことが重要です。
マンションやアパートの場合は設置場所を自由に選べないことも多いですが、移動ができる環境なら、風通しが良くて日陰になる場所を探してみるだけでも節電効果が期待できます
室外機カバーの効果と注意点
室外機カバーは、日差しや雨から室外機を守るための便利なアイテムです。とくに夏場は、直射日光が当たることで室外機本体が熱くなり、冷却効率が悪くなってしまいます。そんなときにカバーを使うことで、室外機の温度上昇を抑え、電気代の節約につながるのです。
たとえば、アルミ反射シート付きのカバーを使うと、直射日光の熱を効率よく反射し、室外機の表面温度を下げることができます。ある実験では、アルミシートを使ったカバーによって、電気代が約8〜15%節約できたというデータもあります。
ただし注意点もあります。室外機カバーを使うときは、必ず通気性を確保することが大切です。室外機はファンで空気を吸い込んだり吐き出したりして熱交換をしています。この通気口をふさいでしまうようなカバーを使うと、逆に熱がこもってしまい、故障の原因や電力の無駄遣いになる可能性があります。
市販の室外機カバーを選ぶときは、以下のポイントをチェックしましょう:
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側面や背面が開放されている通気設計か
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耐熱・耐候性がある素材か
-
室外機のサイズにぴったり合うか
また、冬場には積雪を防ぐための室外機カバーもありますが、これも通気口をふさがない設計を選ぶことが重要です。自作する場合も、風通しと熱の逃げ道を確保する工夫が必要です。
簡単に取り付けられるうえに、コストパフォーマンスも良い室外機カバー。正しく使えば、1年を通じて電気代の節約に貢献してくれるアイテムです。
周囲の障害物をどけるメリット
室外機の周りに物がたくさん置かれていませんか?植木鉢や収納ケース、物干しラックなど、気づかないうちに室外機の周囲に障害物が増えている家庭は少なくありません。しかし、このような障害物があると風の流れが悪くなり、室外機の排熱効率が低下してしまうのです。
室外機は、空気を取り込んで熱を外に逃がす仕組みで動いています。そのため、風通しのよい環境がとても重要です。室外機の前や後ろに物があると、空気の流れが妨げられ、冷暖房の効きが悪くなり、電気代がどんどん上がってしまいます。
また、障害物によって室外機内部にホコリや落ち葉がたまりやすくなるため、フィルターの詰まりやファンの故障につながる恐れもあります。できるだけ室外機の周囲には50cm以上の空間をあけるのが理想的です。
特に夏や冬のピーク時には、わずかな風通しの悪さが大きな差につながることがあります。定期的に室外機のまわりを点検し、障害物をどけておくことで、エアコンの性能を最大限に引き出すことができます。
「ちょっと邪魔だからここに置いておこう」と思って置いたものが、実は年間数千円の電気代を増やしているかもしれません。お金をかけずにできる節電対策として、すぐにでも実行できるポイントです。
掃除とメンテナンスの簡単チェック法
室外機の掃除というと難しそうに感じるかもしれませんが、実は誰でもできる簡単なチェックポイントと掃除方法があります。室外機が汚れていると、冷暖房の効率が落ちてしまい、電気代が無駄にかかることがあります。特に重要なのが「フィン」と「ファン」の部分です。
まず確認してほしいのが、「吸気フィン」と呼ばれる部分。これは室外機の側面についているアルミ製の網のような部分で、ここにホコリやゴミがたまっていると空気の流れが妨げられてしまいます。掃除機でやさしく吸い取るか、柔らかいブラシで軽くなでるようにしてホコリを取り除きましょう。
次に、ファンの羽根。これは室外機の正面から見える大きな羽根です。ここに落ち葉や蜘蛛の巣がついていると、回転がうまくいかず電力効率が悪くなります。電源を切ってから、タオルや柔らかい布で軽く拭いてあげましょう。
年に1~2回程度、専門業者に頼んで内部の分解清掃をしてもらうのも効果的です。特に5年以上使用しているエアコンは、一度プロの目でチェックしてもらうと安心です。
掃除とメンテナンスをこまめに行うことで、エアコン本体の寿命も延び、電気代の節約にもつながる、まさに一石二鳥の対策です。
室外機の風通しを良くするDIYアイデア
節電のためにプロに頼むのはハードルが高い…そんな方にはDIYでできる風通し改善アイデアがおすすめです。室外機の周りに風の通り道をつくることで、冷暖房の効率を高めることができます。
例えば、木製のすのこやラティスを使って室外機のまわりに囲いを作る方法があります。このとき、完全に囲ってしまうのではなく、風が流れるようにすき間を空けて設計することがポイントです。市販のラティスパネルなら、工具不要で簡単に設置でき、見た目もおしゃれになります。
さらに、室外機の下にブロックを置いて少し浮かせるだけでも効果があります。地面との接触面が減り、排熱がスムーズになります。風通しが良くなるだけでなく、湿気によるサビ防止にもつながります。
こうしたDIYは費用もあまりかからず、家にある材料や100円ショップのアイテムでも十分対応できます。ちょっとした工夫でエアコンの性能を最大限に引き出すことができるので、ぜひ試してみてください。
意外と知らない!設置場所が電気代に与える影響
コンクリート直置きがNGな理由
室外機をそのまま地面やコンクリートの上に設置していませんか?実はこの「直置き」が、電気代の無駄につながることがあります。理由はとてもシンプルで、地面からの熱が室外機に伝わってしまうためです。
特に夏場は、コンクリートが太陽の熱を吸収して高温になります。その熱が室外機に伝わると、本体の温度が上昇して冷却効率が落ち、結果として多くの電力を消費してしまうのです。
また、直置きにすると排水や湿気がたまりやすくなり、室外機の底部が錆びたりカビが発生したりするリスクも高くなります。こうした状態では、本来の性能が発揮されず、故障の原因にもなります。
対策としては、室外機専用のスタンドやブロックで5〜10cm程度浮かせることが効果的です。これにより通気性が良くなり、排熱もスムーズになって電気代が節約できます。市販の室外機スタンドは2,000円前後で購入でき、設置も簡単なのでコストパフォーマンスも抜群です。
小さな工夫ですが、これだけで数%の節電が期待でき、長い目で見ると大きな差になります。
ベランダ設置の落とし穴
都市部のマンションやアパートでは、室外機をベランダに設置しているケースが多くあります。一見、問題なさそうに見えますが、実はこれが節電の大敵になっていることがあるのです。
ベランダは壁に囲まれているため、風の通りが悪く、熱がこもりやすい空間です。特に複数の室外機が並んでいるような状況では、お互いの熱が影響し合い、冷却効率が大きく低下してしまいます。
また、洗濯物やプランターなどが風の流れを邪魔しているケースもよく見られます。こうした環境では、室外機が必要以上にフル稼働してしまい、電気代が上がってしまいます。
対策としては、以下のような工夫が効果的です:
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室外機の周囲を整理整頓して空間を確保する
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壁に向けて風が当たらないよう設置角度を調整する
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可能であれば遮熱パネルやファンを活用する
ベランダ設置でも、少しの工夫で風通しを改善することで電気代の削減が期待できます。無理に移動せずとも、今ある場所で最大限の効果を得ることが可能です。
日当たりと風通しのベストバランス
「日陰=正解」というイメージを持つ方も多いですが、実は風通しと日当たりのバランスがもっとも重要なのです。たとえば、日陰でも風がまったく通らない場所に設置すると、熱がこもって冷却効率が落ちてしまいます。
理想は、「半日陰+良好な通気性」です。たとえば、午前中だけ日が当たって午後は陰になる場所や、建物の北側など、直射日光が避けられて風が流れるスペースが適しています。
特に夏場は、風通しが良いだけで室外機の表面温度が5〜10℃下がることもあり、これにより電気代の節約に大きな差が出てきます。
以下の条件を目安に、設置場所を見直してみましょう:
条件 | 良い例 | 悪い例 |
---|---|---|
日当たり | 午後は陰になる場所 | 1日中直射日光が当たる場所 |
通気性 | 両側に空間がある場所 | 壁に囲まれたベランダなど |
障害物の有無 | 風の通り道が確保されている | 物が多く密閉された空間 |
室外機の位置調整は簡単ではないかもしれませんが、引っ越しやリフォームのタイミングでぜひ検討してみてください。
壁との距離が節電に大きく関係する?
室外機を壁のすぐそばにぴったり設置していませんか?実はこの「壁との距離」も節電には非常に重要なポイントです。
メーカーの多くは、室外機の背面と壁との距離を10cm以上確保することを推奨しています。これは、室外機が吸気と排気をスムーズに行うために必要なスペースだからです。背面が壁に接していると、熱がうまく逃げず、効率が悪くなり、余分な電力を消費してしまいます。
また、背面以外にも左右や上部に関してもある程度の空間が必要です。以下は、一般的に推奨される距離の目安です:
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背面:10cm以上
-
左右:30cm以上
-
上部:60cm以上
これらの距離が確保されていると、室外機は本来の性能を発揮しやすくなり、結果として電気代も抑えられます。設置スペースが限られている場合は、風向きを変える「風向板」や「補助ファン」の導入も検討してみましょう。
プロに相談するときのポイント
自分での対策に限界を感じたら、プロの空調業者に相談するのも有効な手段です。特に室外機の移動やスタンドの設置、排水処理の問題などは専門的な技術が必要になることもあります。
相談時には、以下のようなポイントを明確に伝えるとスムーズです:
-
今の設置場所の悩み(例:日当たりが強すぎる、風がこもる)
-
電気代が気になる点
-
室外機の周囲の環境写真(スマホで撮っておくと便利)
業者によっては、無料で現地調査をしてくれるところもあります。また、最新の節電型エアコンやスマート制御機能を紹介してくれることもあり、長期的な節電につながるアドバイスがもらえるかもしれません。
無理に自力で対策するよりも、専門知識をもったプロの意見を取り入れることで、より効果的な節電が可能になります。
グッズで簡単対策!おすすめ節電アイテム
室外機カバーの選び方とおすすめ商品
室外機カバーは数多くの種類があり、節電効果を期待するには適切なタイプを選ぶことが重要です。ポイントは「遮熱性」「通気性」「耐久性」の3つ。間違ったカバーを選ぶと、逆に室外機が熱を持ちすぎて効率が悪化してしまうこともあります。
まず、夏場の直射日光対策としておすすめなのは、アルミ製の遮熱カバーです。熱を反射して室外機の表面温度を下げる効果があり、電気代の削減につながります。価格は2,000〜3,000円ほどで購入でき、取り付けもマジックテープやゴムバンドで簡単です。
冬用には、雪よけや霜対策としての「防雪カバー」が有効ですが、こちらも通気性を確保するタイプを選びましょう。通年使える汎用型もあり、日光や雨、風からしっかり保護してくれます。
【おすすめ商品(例)】
商品名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
山善 室外機カバー アルミ反射タイプ | 遮熱性◎ 通気性○ | 約2,000円 |
アイリスオーヤマ 防雪カバー | 冬向け 通気スリット付き | 約2,500円 |
無印良品 室外機スクリーン | 木製デザイン おしゃれ重視 | 約4,000円 |
見た目のデザインも重視したい方には、木目調やラティス風の製品もあります。ただし、風通しが最優先なので、装飾にこだわるよりまずは機能性をチェックすることが大切です。
断熱シートの貼り方と効果
断熱シートもまた、手軽にできる室外機の節電対策として注目されています。特に夏の冷房使用時に効果を発揮し、室外機の熱吸収を防ぐことで消費電力を減らせます。
断熱シートは、室外機の天面(上部)に貼るのが基本です。太陽光が直接当たる部分をカバーすることで、表面温度を10℃以上下げることができるケースもあります。
貼り方はとても簡単:
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室外機の表面をきれいに拭く
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サイズを測ってシートをカット
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両面テープやマジックテープで固定
注意点としては、通気口や排気部分をふさがないこと。天面だけに貼るようにし、側面や背面には貼らないようにしましょう。また、熱に強い素材(ポリエステル繊維+アルミ層など)を選ぶことで、長持ちさせることができます。
1,000円前後で購入できる断熱シートも多く、コストパフォーマンスが非常に高いのも魅力です。
エアコン効率アップファンとは?
「エアコン効率アップファン」という名前を聞いたことがあるでしょうか?これは、室外機の排気をサポートするための補助ファンで、熱交換をスムーズにして電気代を削減する新しい節電アイテムです。
特に効果を発揮するのは、風の通りが悪いベランダや密閉空間にある室外機。内蔵ファンだけでは空気の流れが不足しがちな環境でも、補助ファンを追加することで効率よく排熱できるようになります。
市販されている商品は、太陽光発電パネル付きで電源不要のものも多く、取り付けも簡単。排熱効率が10〜20%改善されることで、冷房・暖房ともにエアコンの稼働時間が短縮され、月500〜1,000円程度の電気代節約効果が期待できます。
注意点として、室外機に直接設置できるサイズかどうか、風向きや固定方法をしっかり確認して購入しましょう。
室外機専用スタンドのメリット
室外機専用のスタンドを使うことで、地面との接触を減らし、排熱効率やメンテナンス性が格段に向上します。とくにコンクリートに直接設置されている場合や、湿気がこもりやすい場所では効果が大きいです。
高さを少し上げることで、以下のようなメリットがあります:
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地面からの熱をカットできる
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室外機の下に空気の通り道ができ、冷却効率アップ
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掃除がしやすく、ゴミがたまりにくい
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雨によるサビや腐食を防止
一般的なスタンドは1,500〜3,000円で購入でき、プラスチック製・金属製・コンクリート製などさまざまな素材があります。特に金属製のものは耐久性が高く、長く使えるのが魅力です。
室外機のサイズに合ったものを選び、必ず水平に設置することも重要です。傾いていると水がたまりやすく、排水不良や故障の原因になることがあります。
100均グッズでできるお手軽対策
節電対策にお金をかけたくない方には、100円ショップのグッズでできる対策もおすすめです。少しの工夫で意外と大きな効果が得られることもあります。
以下のようなアイテムが使えます:
アイテム名 | 活用法 |
---|---|
アルミ保温シート | 室外機の上に敷いて遮熱対策に |
すのこ | 室外機の下に置いて通気性アップ |
結束バンド | カバーやシートの固定に活躍 |
防虫ネット | 室外機に虫や落ち葉が入るのを防ぐ |
吸音マット | 音の対策+滑り止めとしても便利 |
もちろん、専用の製品に比べて性能は劣る部分もありますが、アイディア次第でDIY感覚で手軽に節電をスタートできるのが魅力です。節電を習慣化する第一歩として、ぜひ試してみてください。
長期的な節約につながるプロの工夫
プロがすすめる室外機の正しい設置法
空調のプロが実践している室外機の設置法には、長期的に電気代を下げるための工夫が詰まっています。私たちが見落としがちなポイントにも、プロはしっかりと対応しています。
まず重要なのは、設置場所の「熱だまり」と「風通し」を徹底的にチェックすることです。プロは建物の方角や日射角度、周囲の構造物の配置まで考慮して、もっとも効率的に空気が流れる場所を選びます。特に、風の通り道となる「吸気側」にスペースがあるかどうかは、冷暖房効率に大きく関わってきます。
また、室外機と壁の距離や、上部の空間確保も忘れてはいけません。最低でも背面10cm、側面30cm、上部60cmのスペースを取ることで、熱のこもりを防ぎ、コンプレッサーへの負担を減らせます。
さらに、プロは振動音を抑えるために防振ゴムや架台の水平調整も行います。これにより騒音を防ぐだけでなく、振動による室外機の故障も予防できるのです。
これらのプロの設置方法を参考にすることで、結果として電気代の節約・エアコンの長寿命化・故障リスクの低減という3つのメリットが得られます。
年間の電気代比較データをチェック
長期的な節約を考える上で、具体的な数値での比較は非常に重要です。ここでは、一般家庭でエアコン(冷暖房)を1日8時間使用した場合の、節電対策の有無による年間電気代の比較を見てみましょう。
対策内容 | 年間電気代(目安) | 節約額(比較) |
---|---|---|
未対策(室外機直射・掃除なし) | 約55,000円 | ー |
室外機日よけ+清掃実施 | 約48,000円 | 約7,000円 |
設置場所調整+スタンド使用 | 約44,000円 | 約11,000円 |
フル対策(プロ監修+全対応) | 約40,000円 | 約15,000円 |
このように、年間で最大1.5万円程度の節約が可能になることがわかります。月あたりで見ると1,200円ほどですが、10年間では約15万円の節電になります。冷暖房を使う家庭ほど効果は大きくなります。
見える化することで、「今やっていることがどれだけ節電に貢献しているか」を実感できるのは、モチベーションアップにもつながりますね。
電力会社の見直しも効果アリ?
室外機の工夫だけでなく、電気を「どこから買うか」も重要な節約ポイントです。日本では2016年から「電力自由化」が始まり、さまざまな電力会社を自由に選べるようになりました。
家庭の使用スタイルに合ったプランに乗り換えることで、年間数千円〜1万円以上の節約が見込めることもあります。特にエアコンの使用頻度が高い家庭は、「夜間が安いプラン」「電力使用量に応じた割引」などがある電力会社を選ぶとお得です。
見直しの手順は以下のとおり:
-
現在の電気料金プランを確認(請求書やアプリでOK)
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比較サイトなどで他社プランと料金を比較
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切り替えたいプランに申し込み(工事不要がほとんど)
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切り替え完了通知を待つ(通常1ヶ月以内)
室外機の対策とセットで電力契約を見直すと、ダブルで節電効果が得られるので、一度チェックしてみる価値があります。
スマート家電との組み合わせ活用術
最近では「スマート家電」を使って、エアコンや室外機の動作を効率的にコントロールする方法も注目されています。例えばスマートリモコンを使えば、外出先からスマホでエアコンを操作できたり、温度・湿度に応じた自動運転設定が可能になります。
とくに便利なのが、温度センサーと連動したエアコン制御です。室温が設定範囲を超えたときだけ運転するようにすれば、ムダな稼働を防ぎ、結果的に室外機の負担も軽減できます。
また、Google HomeやAmazon Alexaと連携すれば、「リビングのエアコンつけて」と声で操作することも可能に。手間なく効率的な運用ができ、節電にもつながります。
スマートプラグを使えば、室外機の動作時間をモニターし、異常な稼働を検知することも可能。異常に長く運転している場合、フィルターの詰まりや設置環境の問題があるかもしれないと気づくきっかけになります。
導入コストは5,000円前後から。デジタル機器に抵抗がなければ、スマート家電は非常に有効な節電ツールです。
新しいエアコンへの買い替え時期とは?
長年使っているエアコンをお持ちの場合、買い替えによる節電効果も非常に大きいです。特に10年以上前の機種は、現在の省エネ基準に比べて効率が大きく劣ります。
最新のエアコンは「省エネ性能カタログ」によってエネルギー消費効率が一目でわかるようになっており、同じ部屋サイズ用でも年間電気代が1万円以上違う場合もあります。
以下は簡単な目安です:
使用年数 | 買い替え目安 |
---|---|
~5年 | まだ現役でOK |
6~10年 | 故障リスク増。買い替え検討開始 |
11年以上 | 節電のためにも買い替え推奨 |
買い替えの際には、冷暖房能力と部屋の広さが合っているかも重要なチェックポイントです。大きすぎても小さすぎても無駄な電力を使う原因になります。
最新のモデルでは、人感センサーやAI自動運転、スマート家電連携などの機能も充実しており、節電と快適性を同時に得られる点も魅力です。
まとめ
エアコンの電気代に直結する「室外機」の存在は、普段見落としがちですが、工夫次第で大きな節電効果が得られる重要なポイントです。今回ご紹介したように、設置環境の改善や簡単な掃除、カバーやスタンドといったグッズの活用、さらにはプロの設置技術やスマート家電との連携まで、できることはたくさんあります。
特に夏や冬など使用頻度が高い季節には、室外機の負担が大きくなり、わずかな工夫が数千円〜1万円以上の節約につながることも。対策は一つひとつは小さなことかもしれませんが、積み重ねれば確実に電気代は下がります。
また、今後のためにも電力会社の見直しやエアコン自体の買い替え検討も視野に入れれば、長期的な節約と快適な暮らしを両立させることができます。
「なんとなく使っているエアコン」から一歩踏み出し、室外機にも目を向けてみてください。電気代の請求額が変われば、生活の安心感もぐっと高まるはずです。